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リラックスタイムを彩る薬湯の効果

入浴は1日の疲れを癒す最高のリラックスタイム。昔からの日本人のお風呂好きを挙げるまでもなく、ストレス社会にどっぷりと浸かった現代人にとって、入浴は明日への活力をよみがえらせる貴重な時間であり、ゆっくりと楽しみたいものです。お風呂は単に体を洗うだけの場所から、心身ともリラックスする場所へ、生活レベルの向上に合わせて、バスルームの拡充、充実を図る家庭が増えています。最近はお風呂の効果やリラックス効果をより高めるために、自然素材を利用したり、入浴剤を入れたりして、バスタイムをエンジョイする人が増えています。

理想の風呂・薬湯は「最高の名医」

昔から日本人は身近な自然の素材をお風呂に入れて、薬湯として楽しみ、健康のために利用してきました。薬湯は昔から「最高の名医」ともいわれるほど、体に理想的なお風呂で、古くから始められ、その伝統的習慣は現在でも受け継がれています。その代表例はつぎのとおりです。

1.五月の端午の節句に『菖蒲湯』に入ると、子供が丈夫に育つ
2.土用のうちに『桃の葉湯』に入ると、あせもが治る
3.冬至に『柚子湯』に入ると、かぜをひかずに過ごすことができる

このような伝統的習慣は平安時代から親しまれているとされ、単なる「言い伝え」によるものだけでなく、自然の中にある植物の葉・根・木・皮の成分などが、清潔・温熱・保温・リラックス効果といった入浴の基本的な効用をさらに高め、さまざまな症状を的確に改善してくれるためです。
家庭で行う入浴健康法の最大の特長は継続性にあります。たいていの人は毎日のようにお風呂に入るわけですから、身近な自然素材をお風呂に入れたり、入浴剤を入れて薬湯にするだけで、それほど手間と費用をかけずに温泉湯治に来たような効果が期待できることから、もっと積極的に活用したいものです。

薬湯の主な効用

(1)美肌づくり
(2)肉体疲労の緩和
(3)肩こりの緩和
(4)ストレス(精神疲労)解消
(5)神経痛の緩和
(6)腰痛緩和
(7)生理不順の緩和
(8)心身のリラックス
(9)冷え症の緩和
(10)不眠解消
(11)ダイエット効果
(12)気分転換を図る


自然素材や入浴剤を入れた薬湯が体によいとされる効用は、つぎのようなことが考えられています。

1. 保温・保湿効果高め血流促進・美肌効果

薬湯に含まれる成分が皮膚を快く刺激して皮膚からの熱伝導を高め、効率よく血流を促進し、体の芯まで早く温まり、入浴の基本的な温熱効果を確実に高めてくれます。また薬湯の成分が体の表面をコーティングすることで、湯船から出ても熱が逃げず、温かい温熱効果が持続し、保温・保湿効果を高めます。また温熱効果によって体温が上がると、汗をかいてきますが、同時に毛穴の中にある皮脂腺から皮脂の分泌が盛んになり、毛穴につまった汚れを洗い流してくれます。この効果によって肌荒れを防いで、美肌をつくるとされます。

2. お湯をマイルドにする

薬湯は体に馴染みやすいようにお湯をマイルドにしてくれます。薬湯は沸かしたばかりのさら湯であっても、植物の成分がお湯に溶け込んで、温熱刺激を和らげ、お湯をマイルドにするので、肌の弱い人や老人、赤ちゃんでも安心して入れますし、美肌効果も得られます。

3. アロマテラピー効果

薬湯に使用される草・根・実・木・皮などに含まれる精油は、お湯の水蒸気とともに空気中に拡散し、その芳香成分により、興奮している神経を抑え、精神を安定(リラックス)させたり、逆にうつ的な神経を興奮させたりして、心身にさまざまな効果をもたらします。良い芳香はストレス解消効果に加え、自律神経に作用して、新陳代謝や血液循環を促進し、免疫力を高めてくれます。

4. ダイエット効果

保温・保湿効果が高まるので、体を温めて汗がよく出るようになり、余分な水分を排出する結果、ダイエット効果につながります。お風呂の中でウエストを引き締める体操をすると、よりたくさんの汗をかくので、効果が一層、高まります。

各種症状の入浴法

冷え症=半身入浴

冷え症は血液の循環が悪いことが根本原因ですが、自律神経のバランスが崩れていることが原因の場合もあります。そこで半身入浴でじっくり温まるのが基本の入浴法ですが、もう一工夫して、半身入浴を5分、お風呂を出て3分休憩をワンセットにして、2〜3回繰り返すことでより効果が上がります。

慢性胃炎=ぬるめのお湯でじっくりと

慢性胃炎は胃酸の分泌が少なく、食後にもたれるのが特長。胃酸の分泌を促して胃の働きを活発にするには、ぬるめのお湯に長く入るのが効果的とされています。

ストレス解消=ぬるめの長風呂

ストレスがたまると血液の循環が悪くなり、冷え症の大きな原因となります。ストレス解消には風呂が最も効果的で、特にぬるめのお湯に半身浴で長く入ることで、副交感神経の働きを促し、ストレス解消に役立ちます。

不眠=ぬるめのお湯でじっくりと

不眠は自律神経のバランスが崩れて、昼に優位な交感神経から夜に休めの信号を送る副交感神経への切り替えがうまくいかない時に起こります。そこで不眠を解消するため、ふとんに入る1時間ぐらい前にぬるま湯に20〜30分ゆっくりと浸かって、交感神経の緊張をほぐすことが効果的です。

胃酸過多症=熱いお風呂にサッと

空腹時に胃がキリキリと痛む胃酸過多症には、少し熱めのお湯に短時間入って、サッと上がる方が効果的です。なぜなら皮膚の血管を拡げることで、胃の血管を収縮し、胃液の分泌が抑えられるためです。ただし過度のストレスが原因の場合は高温の風呂よりも、ぬるめの風呂がよいでしょう。

腰痛・肩こり=長めの半身浴

腰痛・肩こりの解消を目的に入浴をする人は多いです。これらの解消には熱い風呂にサッと入るよりも、長めの半身浴の方が効果的。じっくりと入ることで血行を促し、筋肉にたまっている乳酸などの疲労物質を追い出します。また痛みを感じる箇所を入浴中にマッサージすると、より効果的でしょう。


情報提供:(株)家庭薬新聞社

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