すこやかネット

すこやかネット一覧ページへ戻る

Vol.12

軽く考えていませんか?「タバコの健康被害」

日本における喫煙者の数は年々減り続け、一時期4000万人近くいた喫煙者数は現在、3000万人を大きく下回っています。
厚生労働省の調査によると、日本人の喫煙率は平成20年で21.8%となっており、男性は36.8%で、40歳代が最も喫煙率が高く51.9%、一方、女性の喫煙率は9.1%で、20歳代が14.3%、30歳代が18.0%と、若い世代で喫煙率が高くなっています。なお、全体の喫煙率は年々減少していますが、年代によって差はあるものの、男性の喫煙率が大きく減少している反面、女性はほぼ横ばいとなっています。
喫煙は「百害あって一利なし」といわれるほど害の多い嗜好品。さらに、依存性も強いため、一度吸い始めると簡単には止められないのも事実。そこで今回のすこやかネットは、「喫煙」にスポットを当て、特に妊娠・出産、美容に関心の高い女性への影響を中心として、喫煙の害を紹介していきます。

タバコの起源と健康被害

タバコの起源は、南アメリカ大陸にあるボリビア周辺であるとされています。この辺りに残る7世紀末のマヤ神殿のレリーフにタバコを吸う神の姿が刻まれているのです。
マヤ文明では、火と煙を神聖なものとして崇め、タバコを吸うことは、病気の治療や、儀式に欠かせないものであったようです。
また、コロンブスが1492年に西インド諸島のサンサルバドル島を発見した際に、この島の先住民が贈った品の中にタバコの葉が含まれていたとの記録が残されています。
日本では、1601年(慶長6年)にスペインの聖教者一行が徳川家康にタバコの膏薬(こうやく)と種子を献上したとの記録が、スペインの文献に残っています。

タバコの主な健康被害

ガン−肺ガン、咽頭ガンなど

循環器疾患−血管収縮、心筋梗塞、狭心症など

脳血管疾患−脳卒中など

消化器疾患−胃潰瘍、十二指腸潰瘍、食欲低下など

妊娠合併症、ビタミンCの破壊、免疫機能の低下 善玉コレステロールの低下、知的能力の低下、寿命の短縮など

タバコの3大有害成分

ニコチン 喫煙によって体内に吸い込まれるニコチンの量は、たばこ1本で1〜3mg程度ですが、血管を収縮させて、血液の流れを悪くし動脈硬化を促進させ、心筋梗塞や狭心症などの虚血性心疾患にかかりやすくなります。
タール タバコのフィルターに茶色でヤニのように付着するものをタールといいます。
タールには、数10種類近くの発がん性物質が含まれています。タバコ1本に含まれるタールの量はごくわずかでも、長い年月にわたって蓄積されていくことによってガンに至るとされています。
一酸化炭素 タバコの煙のガス成分には、一酸化炭素が含まれているため、喫煙者は常に肺から体内に一酸化炭素を取り入れていることになります。
一酸化炭素は、赤血球中のヘモグロビンと結びついて、酸素を体のすみずみに運搬するという大切な働きを妨害してしまうため、慢性的に脳細胞や全身の細胞に酸素欠乏状態をもたらし、ニコチンの欠陥収縮作用と重なって心臓を養っている冠状動脈や脳血管の動脈硬化を促進します。

女性に対するタバコの害悪・悪影響

妊娠と喫煙

胎児と妊婦は胎盤でつながっているため、妊婦の喫煙によって胎児にも影響が出ます。
タバコの中のニコチンの作用により胎盤の血管が収縮し血流障害を起こしたり、一酸化炭素がヘモグロビンと結合して胎児への酸素供給量が少なくなり、胎児が充分に成長できなくなるのです。
タバコを吸う妊婦からは、低出生体重児が産まれる確率がタバコを吸わない妊婦の約2倍も高いといわれています。
また、妊娠中の喫煙は低出生体重児以外にも早産や妊娠合併症などいろいろな異常を起こしやすくなります。

妊娠と喫煙

母乳への悪影響

母親が吸ったタバコの中のニコチンは母乳に分泌されます。しかも、母乳に分泌されるニコチンの濃度は母親の血液中の濃度より高くなってしまいます。
1日に20本以上喫煙する母親の母乳を飲んだ新生児は、イライラしたり、よく眠らない、下痢、嘔吐、頻脈など、ニコチン中毒の症状が現われるという報告もあります。

肌への影響

女性の喫煙は妊娠・出産・育児だけではなく、美容にも影響します。
タバコに含まれるニコチンにより血管が収縮し、皮膚の毛細血管の血行が悪くなります。その結果、皮膚は慢性の栄養失調となり、シミやシワが増えてしまうのです。
喫煙により血液中のビタミンCが破壊されることはよく知られていますが、ビタミンCはメラニン色素の代謝に関係するので、不足するとシミをつくり肌の色を悪くします。

Vol.12

情報提供:(株)家庭薬新聞社

Copyright(C) HOME MEDICINE NEWS PAPER. All Rights Reserved.

すこやかネット一覧ページへ戻る

このページのトップへ