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食用油の上手な使い方

肉類等に含まれる脂(あぶら)をはじめ、ラードや紅花油など、いわゆる「あぶら」は、私たちの食生活に深く浸透しています。しかし、健康志向の高まりに伴い、あぶら、つまり脂質の過剰摂取が肥満や動脈硬化などを招くとして問題視され、今や私たちの健康維持にとって“悪者”扱いされている嫌いがあります。確かに、脂質の摂り過ぎは、肥満をはじめ、生活習慣病を招く危険因子ではありますが、だからといって極端に摂取量を減らすのは考えもの。なぜなら脂質は、私たちの体のエネルギー源として本来、必要不可欠な栄養素だからです。要は、「あぶらを摂らない、使わない」ではなく、あぶらといかにうまく付き合うかがポイント。そこで今回は、あぶらの中でも食用油を取り上げ、健康を損なわないための上手な使い方を探ってみました。

体にとてもやさしいオレイン酸

オレイン酸が含まれている食用油

脂肪酸の種類の図でも示したように、不飽和脂肪酸は、結合の仕方の違いによって、単価不飽和脂肪酸と多価不飽和脂肪酸に分類されます。

このうち単価不飽和脂肪酸に属するのがオレイン酸と呼ばれるもの。

ラードやヘットなどの動物性油脂にも含まれていますが、含有量から言えば、植物性油脂であるオリーブ油やキャノーラ油などの方が上。中でもオリーブ油は70%以上と、最も多くのオレイン酸を含んでいるのです。

オレイン酸は、酸化されにくいので、発ガンの元とされる過酸化脂質を体内で作りにくいという特徴があります。しかも、加熱によって酸化することもないので、揚げ物や妙め物にも安心。おまけに、血管内に増え過ぎると動脈硬化の原因になるとされる悪玉コレステロールのみを減少させるなど、私たちの体にとてもやさしい食用油なのです。

ただし、高カロリーなので、摂取エネルギーが過剰にならないように注意しなければなりません。

製法等によって分類されるオリーブ油

バージンオイル=オリーブの果肉を一番しぼりした上で、熱を加えていないもの。オレイン酸の含有量が多い順に、「エクストラバージン」「ファインバージン」「セミファイン」の3つに分けられるが、このうちセミファインのことを単にバージンと呼ぷ場合もある。

リファインドオイル=二番しぼりしたものを精製した油。

ピュアオイル=バージンオイルとリファインドオイルを混ぜ合わせたもの。

酸化されやすいリノール酸

リノール酸が含まれている食用油

多価不飽和脂肪酸に属するリノール酸は、飽和脂肪酸や単価不飽和脂肪酸と違って、体内で合成することができず、食品から摂取しなければならないため、必須脂肪酸と呼ばれています。

最も含有量の高いサフラワー油をはじめ、ひまわり油などの植物性油脂に多く含まれているリノール酸は血中のコレステロールを減らす働きがあります。

しかし、過剰に摂取すると、血管壁などに蓄積したコレステロールを回収して肝臓に一す働きがある善玉コレステロールまでも減らしてしまい、かえってコレステロールを増やしてしまう恐れも。

また、酸化されやすいため、体内で発ガンの元とされる過酸化脂質を生じやすいことも分かっています。さらに、肺ガンや大腸ガンなどが、リノール酸によって促進されるほか、リノール酸から合成されるアラキドン酸にアレルギー症状を強める作用があることも確認されています。

こうしたことから、リノール酸の摂り過ぎには充分、注意する必要があります。

リノール酸は摂り過ぎると善玉コレステロールまでも減らしてしまうことに・・・

DHA・EPAに代謝されるα−リノレン酸

α−リノレン酸とリノール酸の含有率の対比

α−リノレン酸も、多価不飽和脂肪酸に属し、必須脂肪酸の一つに数えられています。しそ油やえごま油などに多く含まれ、体内に入るとDHAやEPAに代謝されるという特徴があり、血液の流れをよくしたり、血圧を下げるといった働きがあります。

しかし、その反面、酸化しやすいため、揚げ物や妙め物といった加熱料理には不向き。サラダにかけるドレッシングとして利用するのがベターです。また、温度の高い所や日光の当たる場所で保管しないようにしましょう。

このほか、できるだけ早いうちに使い切ることが大切。それは、古くなった油をいつまでも使っていると体内の過酸化脂質が増えてしまうからです。

α−リノレン酸を多く含む油はドレッシングに利用するのがベター

情報提供:(株)家庭薬新聞社

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