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Vol.9

完全栄養食品 牛乳の基礎知識

はるか悠久の昔から世界各地で人々の食生活と深く関わり合い、日本では明治に入ってから急速に普及した『牛乳』。今日では完全栄養食品とも呼ばれ、学校給食のメニューに必ず登場するなど、現代人の食生活に深く浸透しています。牛乳は良質なタンパク質や脂質、カルシウム等が豊富で、栄養価が高いことから、健康維持には不可欠な食材です。

牛乳パワーでもっとヘルシーに

美肌効果

紫外線にはいろいろな作用がありますが、皮膚に当たり過ぎると日焼けを起こし、シミ・ソバカス・肌荒れの原因となります。牛乳に含まれているビタミンAは皮膚の新陳代謝をスムーズにして肌の潤いを蘇らせ、カルシウムとビタミンB2は肌に張りを与える働きがあります。

冷え症予防

冷え症を予防するためには体を温めたり、全身の血液循環を良くすることが大切。体温を高めたり、血液をつくる良質なタンパク質、血液の働きを活性化させるミネラル、末梢神経の働きを促進するビタミンB群等を豊富に含んでいる牛乳は冷え症の予防にも効果があります。

快眠・イライラ予防

不眠の原因は、過度の緊張や興奮によるものが多く、何よりもまず心身をリラックスさせることが大切。またカルシウムが不足するとイライラが募って不眠を招くことがありまります。カルシウムには精神を安定させて興奮を鎮める作用があるので、眠れない夜にはカルシウムを豊富に含んだ牛乳を温めて飲んで、神経を鎮めるのも1つの方法です。

虫歯予防

歯はカルシウムとリンからできているアパタイトという結晶を含んでおり、歯を守るためには血液中のカルシウムの量が一定に保たれていることが大切。虫歯や歯周病の予防には細菌の感染に対する抵抗力を高めることが重要です。牛乳に含まれるタンパク質やカルシウム、リンなどは抵抗力を高める働きもあるので、牛乳を飲んで細菌の働きを抑えるようにしましょう。

便秘改善

牛乳に含まれる乳糖は、腸内で分解・消化されるため、腸の働きを活発にして体内の有害物質を排除し、腸内の乳酸菌を増殖させる働きがあります。便秘がちの人は就寝前に温めて飲んだり、朝、牛乳をグッと1杯飲むのがいいでしょう。

牛乳に期待される働き

  • ・子供の健全な発育を促進する
  • ・精神が落ち着いて安定する
  • ・虫歯や歯周病を予防する
  • ・骨粗鬆症を予防する
  • ・貧血予防
  • ・便秘を改善する
  • ・不眠を改善する
  • ・自律神経の働きを安定させる
  • ・老化を予防する
  • ・ストレスを軽減する
  • ・高血圧、動脈硬化、糖尿病等の生活習慣病の予防

牛と人の乳の違い

人乳は牛乳に比べて糖質(乳糖)が1.5倍と多いのに対して、タンパク質やミネラルが約3分の1と少め。

タンパク質やミネラルが少ないのは、人間は牛よりも成長速度が遅いからです。これはカルシウムとリンが成長速度に大きく関係している証拠といえるでしょう。一方、人乳に含まれる糖質(乳糖)の量は、哺乳動物の中でも最も高い値を示しています。このことにより、人乳は牛乳より甘味が強いと思われがちですが、実際には、それほど甘味を感じません。

人は体の成長速度の割合に対し、脳の発達速度がとても早いのです。脳や神経の発育には糖質が分解されてできるガラクトースが欠かせないものといわれ、人乳には糖質(乳糖)がたくさん含まれているのは、生命の神秘ともいえましょう。

他の成分についても、量的な違いだけでなく、質的な違いもあります。例えばタンパク質は、牛乳の場合、カゼインが約80%と多く含まれ、残りが乳清タンパク質です。人乳の場合、アルブミンなどの乳清タンパク質を約50%含んでいます。

牛乳は本来、子牛のためのものですから、人間の赤ちゃんが飲むのには適していません。人間の赤ちゃんは体の消化吸収能力が育っていないので、3ヵ月位から果汁などを与えはじめ、体重が7kgを超える頃から離乳食が始まります。生まれて1年以降に他の食品とともに少しずつ牛乳を飲ませる方が適切でしょう。

牛乳嫌いを治す

牛乳は最も手軽な栄養源ですが、反面、牛乳嫌いが多いのも1つの特長です。単に嗜好的な理由で嫌いな人は別にしても、乳幼児の牛乳アレルギーはどうしようもありません。

牛乳嫌いの中で多いのが、牛乳を飲むとお腹がゴロゴロしたり、下痢をしたりするという人です。このような症状を乳糖不耐症といいます。

牛乳に含まれている乳糖は小腸から分泌されるラクターゼという酵素で分解されますが、乳糖不耐症の人はラクターゼの分泌が悪いため、乳糖はそのまま大腸に入ってしまいます。ここで乳糖は乳酸や炭酸ガスとなり、腹痛という症状になってしまうわけです。

日本人は牛乳摂取量が少ないこともあって、乳糖不耐症の人が多いといわれています。このような人は牛乳をゆっくり飲むか、他の乳製品で代用するとよいでしょう。

Vol.9

情報提供:(株)家庭薬新聞社

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