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元気1番!丈夫で、ニッコリ!健康のためのカルシウムとマグネシウムのお話

カルシウムは、牛乳をガブ飲みするなど、ただ単に摂取すればよいものではありません。現代の食生活の中で健康を維持するためには、マグネシウムとの摂取バランスがとても重要なのです。

マグネシウムの働き−循環器疾患と深い関係

カルシウムや鉄などとともに必要不可欠な重要ミネラル

マグネシウムの約60〜65%は骨に含有されており、カルシウムシウムに次いで多く摂る必要のある重要なミネラルなのですが、その重要性についてはカルシウムほど広く知られていませんでした。 しかし近年では、骨の健康のためにカルシウムを摂る場合に、相応量のマグネシウムも摂取する必要があることが栄養学的にも、医学的にも明らかにされ、人体に必要な各種のミネラル類の中でもマグネシウム摂取の重要性への認識が高まってきています。
これまで、カルシウムのみの摂取不足だけが取り上げられてきた風潮に対し、ミネラルのアンバランスによる健康障害を防ぐ観点から、マグネシウムはカルシウムや鉄などとともに、人体の健康維持に必要不可欠な、重要なミネラルであることが認識されています。

カルシウムの過剰摂取がマグネシウムの吸収阻害

しかしながら、現代のライフスタイルは、われわれの体からマグネシウムを容赦なく奪っているのが実情です。そして、その要因の1つは、カルシウムの摂り過ぎです。なぜなら、われわれは余分なカルシウムを尿中に排出する時に、マグネシウムも同時に体から追い出してしまうからなのです。したがって、牛乳をガブ飲みする人や、カルシウムだけの医薬品や健康食品を飲んでいる人は注意が必要です。
もう1つの大きな要因は、ストレスです。現代社会とストレスは切っても切れない関係にありますが、仕事関係、慢性的な睡眠不足、過度の緊張などがつづくと、体内から尿中にマグネシウムが流れ出るのです。
さらにストレス解消のために飲むアルコールが体の中に入ると、すぐに尿中へのマグネシウム排出が増加してしまうのです。
加えて、欧米化した普段の食事からはマグネシウムが摂りにくく、せっかく摂ったマグネシウムも体から逃げやすいという二重の意昧でマグネシウムが不足しやすい環境下にあることを理解せねばなりません。

マグネシウムの働き

●カルシウムの沈着を防ぐ
●刺激に対する神経の興奮を鎮める
●血管の筋肉を収縮させるカルシウムの働きをコントロール
●骨の正常な代謝を維持する
●体温、血圧を調整
●血液を固まりにくくする
●カルシウムを骨から出す副甲状腺ホルモンの合成に不可欠
●インスリンの分泌をコントロール


マグネシウム・1日の摂取量(mg/日)
年齢 マグネシウム(mg/日)
推定平均必要量 推奨量 目安量
(男女とも)
耐用上限量
(男女とも)
0〜5(月) 20
6〜11(月) 60
1〜2(歳) 60 60 70 70
3〜5(歳) 80 80 100 100
6〜7(歳) 110 110 130 130
8〜9(歳) 140 140 170 160
10〜11(歳) 180 170 210 210
12〜14(歳) 240 230 290 280
15〜17(歳) 290 250 350 300
18〜29(歳) 280 230 340 270
30〜49(歳) 310 240 370 290
50〜69(歳) 290 240 350 290
70以上(歳) 270 220 320 260
妊婦(付加量) +30   +40
授乳婦(付加量) 0 0

厚生労働省「日本人の食事摂取基準」2010年度版

推定平均必要量
特定の集団を対象として測定された必要量から、性・年齢階級別に日本人の必要量の平均値を推定した。当該性・年齢階級に属する人々の50%が必要量を満たすと推定される1日の摂取量。
推奨量
ある性・年齢階級に属する人々のほとんど(97〜98%)が1日の必要量を満たすと推定される1日の摂取量。
目安量
推定平均必要量・推奨量を算定するのに十分な科学的根拠が得られない場合に、ある性・年齢階級に属する人々が、良好な栄養状態を維持するのに充分な量。
耐用上限量
ある性・年齢階級に属するほとんどすべての人々が、過剰摂取による健康障害を起こすことのない栄養素摂取量の最大限の量。

代謝作用に重要な役割

マグネシウムは、約300種類の酵素(体内の化学反応を助ける物質)の働きを保つのに必要な栄養素で、体内の代謝作用全般に重要な役割を担っています。神経の機能や筋肉の収縮、ホルモンの分泌、体温調節なども左右しています。それだけに、不足すると代謝系にさまざまな障害を引き起こします。
例えば、中高齢者の骨折の原因ともいわれ、ひいては寝たきりの原因となる骨粗鬆症。これは、カルシウムや運動量の不足などから骨の密度が低下する病気で、中高年の女性に多いとされています。骨粗鬆症になると、体を支える力が弱くなって腰痛や骨折が起きやすく、それがきっかけで寝たきりの状態に陥ってしまうケースも多数報告されています。この骨粗鬆症は直接的にはカルシウム不足が原因ですが、マグネシウムの不足によっても引き起こされているのです。
体内のマグネシウムが不足するとそれを補うため、骨に蓄積されているマグネシウムが流出してきますが、その時、骨を構成しているカルシウムも同時に流出してしまうからだといわれています。 さらに、カルシウムには血管の筋肉を収縮させる働きがあり、通常はこの働きをマグネシウムの関連酵素がコントロールしていますが、マグネシウムが不足すると、カルシウムの収縮作用によって血管が細くなり詰まりやすくなるのです。これが高血圧や心筋梗塞、心臓疾患、脳梗塞などを誘発するとされています。
このほか、肝炎や不整脈、発育不全、食欲不振、疲れ、さらにはアルツハイマー型認知症やパーキンソン病もマグネシウム不足と深い関係がある−などの研究報告もなされています。
こうした疾患は、ミネラルのアンバランスから起こるものであり、特に現代人の食生活を顧みると、カルシウムの量に応じたマグネシウムをきちんと摂ることが大切になっているといえましょう。
またマグネシウムは、子供の正常な発育にとっても大きな影響を与えます。“キレない”子供を育てるためには、カルシウムとマグネシウムを過不足なく摂取することが大切なのです。

食品から摂りにくいマグネシウム

食生活の欧米化によって、深刻なマグネシウム不足をもたらしているのが現実です。
また味をよくするための精製加工も不足に拍車をかけています。毎日食するお米では、精米の過程で1/3以下にマグネシウム量が減少しています。

精製加工によるマグネシウムの減少
食品名 マグネシウム量
(mg/100g)
マグネシウム
減少率(%)
玄米 97  
精白米 31 68
小麦(輸入軟質) 120
小麦(薄力1等) 16 87
トウモロコシ(玄殻) 75
とうもろこし粉 1 99
黒砂糖 31
グラニュー糖 0 100
情報提供:(株)家庭薬新聞社

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