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Vol.19

三大栄養素の基礎知識

私たちが普段口にしている食べ物には、いろいろな栄養素が含まれていますが、そのうち『タンパク質』『糖質』『脂質』の3つは三大栄養素と呼ばれ、私たち人間の生命維持や身体活動などに欠かせないエネルギー源となっています。無理なダイエットや偏食など、食生活の乱れが指摘されているだけに、今一度、この三大栄養素の大切さと役割を再認識してみる必要があるでしょう。

脂質

体に好影響及ぼすn-3系脂肪酸

脂質を多く含む食品(1食分当たり)

脂質からは、1g当たり9kcalと、三大栄養素の中でも最も高いエネルギーを得ることができます。
所要量は、成人男女とも1日の総エネルギーの20〜25%とされていて、これをグラム数に換算すると成人の男性で約69g、女性では56gになるといわれています。
脂質は、摂り過ぎると肥満などの原因になりますが、その一方で、エネルギー源になるばかりでなく、ステロイドホルモンの原料や細胞膜の構成成分になったり、脂溶性ビタミンの吸収を促すなど、重要な役割を担っているため、私たちの体にとっては欠かせない栄養素の1つなのです。
脂質、つまり脂肪は、主な構成成分である脂肪酸の化学構造の違いから「飽和脂肪酸」と「不飽和脂肪酸」の2つに大別されます。また、不飽和脂肪酸は「単価不飽和脂肪酸」と「多価不飽和脂肪酸」に分類することができ、さらに多価不飽和脂肪酸は、「n-6系脂肪酸」(リノール酸など)と「n-3系脂肪酸」(α-リノレン酸など)とに分けられます。

脂質の特徴
主な働き

脂溶性ビタミンの吸収を促す
ステロイドホルモンを生成
細胞膜を生成
必須脂肪酸(体内で合成できない脂肪酸)
 を供給

不足した場合

成長が遅れる
皮膚障害(湿疹)
血管がもろくなる
皮膚のかさつき
脂溶性ビタミンの吸収率低下

飽和脂肪酸
人間の体内で合成することができる脂肪酸で、バターやラード(豚脂)、肉の脂身など動物性脂肪に多く含まれています。
凝固温度が高いため、脂肪の多い肉を食べてから数時間経つと、脂肪分が固まって血液の粘度が高くなります。したがって、飽和脂肪酸を摂り過ぎると、血液中にコレステロールや中性脂肪が増えて血液の流れが悪くなり、血液を通じて細胞などに運ばれる栄養素や酸素が充分に行き渡らなくなってしまいます。そうなると、動脈硬化や心疾患などの危険性を増大させることになるので、飽和脂肪酸、つまり動物性の脂肪は過剰に摂取しないことが重要です。
単価不飽和脂肪酸
一般にオレイン酸と呼ばれる成分からできていて、ヘット(牛脂)やラード(豚脂)などの動物性の脂肪にも含まていますが、含有量ではオリーブ油などの植物性油脂の方が上回っています。
オレイン酸は、酸化されにくいことから、発ガンの元とされる過酸化脂質を体内でつくりにくいという特徴があります。加えて、血管内に増え過ぎると動脈硬化の原因になるとされる悪玉コレステロールを減らすという働きもあり、私たちの体に、とても優しい脂肪といえます。
ただし、高カロリーなので、やはり摂り過ぎには注意しなければなりません。

脂肪酸の分類
n-6系脂肪酸
主な成分はリノール酸で、人間の体内では合成することができず、食品から摂取しなければならないため、必須脂肪酸と呼ばれています。
サラダ油などの植物性油脂に多く含まれていて、血中のコレステロール値を低下させる作用がありますが、摂り過ぎると、血管壁などに蓄積したコレステロールを回収する働きがある善玉コレステロールまでも減らしてしまいます。
また、リノール酸から合成されるアラキドン酸には、アレルギー症状を強める作用があることから、過剰な摂取に注意する必要があります。
n-3系脂肪酸
α−リノレン酸を主な成分とする必須脂肪酸。しそ油やえごま油などの植物性油脂に加え、動物性の脂肪である魚の油にも多く含まれています。
体内に入ると、
■血液をサラサラにする■虚血性心疾患や高血圧、動脈硬化などの予防■脳や神経組織の発育に関与■アレルギー症状の改善―などの機能を持ったEPAやDHAに代謝されます。
そうしたことから、同じ多価不飽和脂肪酸であっても、n-6系より、n-3系脂肪酸の方をできるだけ多く摂取することが求めれています。
ただし、ほかの脂肪酸と同様、カロリーが高いので、摂り過ぎには注意が必要です。

Vol.19

情報提供:(株)家庭薬新聞社

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