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やっぱり気になる 毛髪知識あれこれ

昨今では20代、30代のうちから脱毛が始まる人が増え、若年層にとって脱毛・薄毛は深刻な問題の1つとなってきています。また、女性の中にも脱毛症に悩む人は年々増加しているといいます。
このような背景には、根本的な原因とともに、不規則な生活や食事の欧米化など生活環境の変化が大きく関わっています。つまり脱毛・薄毛は今やすべての人々が内包している可能性があるといえるのではないでしょうか。
そこで今回のすこやかネットでは、髪に関するさまざまな知識から脱毛の予防、正しいヘアケアに至るまで毛髪の健康について紹介することにします。

ヘアサイクルと脱毛症

脱毛症はなぜ起こる?

へアサイクルが変化し、脱毛や薄毛が起こる原因には、さまざまなものがあり、脱毛症は、その原因によって分類されます。

脱毛症の種類
加齢によるもの

歳をとると誰でも体の機能が低下して、毛母細胞が髪をつくる力も衰えます。すると、髪が太く成長できなくなり、髪のボリュームが全体的になくなったり、額の生え際が薄くなることがあります。このような薄毛は自然な現象で、病気ではありません。

男性型脱毛症

男性型脱毛症とは、髪が細くなって次第に抜けやすくなり、最終的に発毛しなくなるという、体の変化です。頭頂部や額の生え際から薄くなるのが特徴です。さまざまな脱毛症毛の中でも、最も多くの人が悩んでいるといわれています。
早い人では、思春期を過ぎた10歳代後半や20歳代から少しずつ進行し、30〜40歳代になると症状がはっきり現われるようになります。主に男性に多いのですが、女性にも起こることがあります。
そのため「壮年性脱毛症」と呼ばれることもあります。

男性型脱毛症では、髪の成長期が短くなります。そして髪が太く長くなる前に成長が止まるため細く短い毛が増えます。これを「軟毛化」といいます。つまり、細い毛が増える一方で、太く長い毛は少なくなるため、髪の密度が下がり、全体的に薄くなったと感じるのです。成長が阻害されたまま、へアサイクルが繰り返されると、毛根は徐々に小さくなり、やがて発毛しなくなります。

成長期が短くなる原因には「血行障害」や「脂性」などがあります。これらは脱毛症に限らず、一時的に髪の成長を妨げる要因といわれています。現在、男性型脱毛症に最も深く関わっているとされるのが「男性ホルモン」の影響です。血液中の男性ホルモンは、「毛乳頭細胞」にある酵素と結合すると、「ジヒドロテストステロン(DHT)」という、強力な物質に変化します。DHTは毛乳頭細胞の「受容体」に結合すると、毛乳頭細胞が髪をつくるのを抑制するように働きかけます。すると髪の原料となる「毛母細胞」の分裂が止まり、髪の毛が充分に成長しなくなったり、抜けやすくなるのです。

このような変化は、男性なら誰にでも起こるというわけではなく、男性ホルモンに影響されやすい体質の人にだけ起こります。遺伝することが多く、男性型脱毛症の人は、家族や親戚にも男性型脱毛症の人がいる場合がしばしば見られます。

男性型脱毛症は、病気が関係して起こるものではありませんし、脱毛することで体に障害が出ることもありません。放っておいても特に問題はありませんが、頭髪は美容的な役割も大きいことから深刻に悩んでいる人もたくさんいます。
その場合は、自分に合った市販薬を上手に活用することが、薄毛や脱毛を食い止める有効な手段となります。病気ではないので医療機関に行く必要はありませんが、医師と相談して、自分でケアする際のアドバイスを受けることはできます。

円形脱毛症

「円形脱毛症」は、「男性型脱毛症」や「加齢による脱毛」とは異なり、治療が必要な “病気”です。年齢や性別による差はなく、大人から子供まで、誰にでも起こる可能性があります。

●抜け方

円形脱毛症は、髪の抜け方に特徴があります。たとえば、男性型脱毛症では、何年もかけて少しずつ前頭部や頭頂部の頭髪が脱毛します。一方、円形脱毛症ではある日突然、前ぶれなく一気にバサッと髪が抜けます。脱毛するのは1ヵ所のこともありますが、数ヵ所に起こったり、ひどい場合には、1ヵ月ぐらいの間に、頭髪や体毛が総て抜け落ちてしまうこともあります。

また、円形脱毛症では、抜けた髪の根元が筆の先のように細くなっていることが多いのも、特徴の1つです。

●種類

円形脱毛症は、円形に脱毛するものだけではなく、いくつかの種類があります。

  • 単発型:
    円形や卵形の脱毛が1〜2ヵ所で起こります。
  • 多発型:
    円形や卵形の脱毛が複数ヵ所で起こるタイプです。
  • 全頭型:
    頭の広い範囲で脱毛が起こります。
  • 汎発型:
    頭髪だけではなく、眉毛やまつ毛などの体毛まで抜けてしまうタイプです。
  • 蛇行型:
    生え際がジグザグに抜けるタイプです。子供に起こるケースが多く、治りにくいタイプといえます。
円形脱毛症の起こる仕組み

円形脱毛症は、ストレスと関係が深いとされていますが、それは“引き金”の1つに過ぎません。
現在は「白血球」の一種である「リンパ球」の働きに異常が起きるために、円形脱毛症が起こるとされています。

人間の体には、外敵から身を守るための「免疫機能」が備わっており、この免疫機能を担っているのがリンパ球です。通常、ウイルスや細菌などが体内に入ると、リンパ球が“異物”とみなして攻撃します。

円形脱毛症の場合、このリンパ球が何らかの理由で髪の組織である毛根を異物と勘違いしてしまい、攻撃することで起こります。このように免疫機能に異常か起こることから、円形脱毛症は「自己免疫障害」であると考えられています。

リンパ球の働きが異常を起こす引き金となるものには、「ストレス」や「自律神経失調症」、「アレルギー疾患」のほか、「内分泌障害(ホルモンバランスの乱れによって起こる病気の総称)」や「代謝障害(体に必要なエネルギーをつくり出す機能に障害が起こる病気の総称)」などの内臓の病気があります。

残念ながらこれらの引き金とされている要因が、リンパ球の働きに具体的にどのような影響を及ぼしているかはまだ分かっていません。今後、研究が進み、病気の仕組みが解明されればより効果的な治療ができるようになると期待されています。

その他

「甲状腺分泌機能障害」や「膠原病」など、全身性の病気によって脱毛が起こることがあります。
また、女性の場合は、出産後に抜け毛が多くなることがあります。これは、ホルモンバランスの変化によるもので、妊娠中に抜けにくくなっていた髪の毛が、短期間に抜けるために起こるものですが、病気ではないので自然と元に戻ります。そのほか「過度のダイエットによる栄養障害」で脱毛が起こることもありますし、「放射線や抗ガン剤、薬物などの副作用」でも脱毛は起こります。

脱毛症が疑われる時は

病気や薬物が原因でない場合は、発毛を促すためのケアをすることで、進行を遅らせることができます。そのためには、なるべく早い時期に薄毛や脱毛を見つけ、ケアを始めることが大切です。脱毛が起こっているかどうかは、1日に抜けた髪の本数が目安になります。
「1日に100本以上の抜け毛がつづく場合」、あるいは「起床時に、枕元に落ちている髪が30本以上ある場合」は注意が必要です。
抜けた髪に細く短い毛が多い時も、毛髪の成長が妨げられ、脱毛症が起こっている可能性があります。

情報提供:(株)家庭薬新聞社

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