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Vol.14

『疲労』を考える

われわれは日々の仕事や生活の中で「疲労」を感じ、それに悩まされています。「疲労」には「体の疲労」と「心の疲労」がありますが、いずれも身体に影響を及ぼし、日常生活にも支障を来たしています。ライフスタイルや毎日の食生活、睡眠状態、さらには職場などの人間関係などが「疲労」を招く要因ともなっているようですが、今日、いかに「疲労」を防ぐか、いかに「疲労」を取り除くかは、健康な生活を営む上で重要な課題となっています。今回のすこやかネットでは、この「疲労」にスポットを当ててみました。

疲労の自己チェックポイント

3つ以上あてはまる場合は、要チェックです。大きなダメージになる前に早めに対処しましょう。

「食事の不摂生」「オーバーワーク」「不規則な生活」「ストレス」「生活環境」

『体の疲労』と『心の疲労』 疲労の蓄積が身体を蝕み、死に至る場合も―

われわれ現代人は、さまざまな理由によって体も心も疲労しています。ちょっと働き過ぎたり、スポーツなどをすれば、誰しも疲れを感じるものです。
しかし、健康な状態であれば、栄養を充分に摂り、入浴などしてぐっすりと睡眠をとれば、翌日には元気な状態に回復します。

ところが、充分に休養しても疲れが取れない、元気な状態に回復しない、あるいはたいした運動もしてないのにすぐ疲れる、疲れやすい−などといった、慢性的に疲れを感じる状態になったら、注意が必要です。単なる疲れ、ただの疲れと安易に考えるのは危険なのです。
われわれは、疲れというものはいつの間にか自然に消えていくものと考えがちですが、日々の疲れがその場その場できちんと解消されない限り、その疲れは着実に体に蓄積されてしまうのです。
そして、この疲れが何年も積み重ねられると、その疲れの量も半端なものではなくなり、疲れがなかなか取れない、いつもだるいといった蓄積疲労(あるいは累積疲労)の状態になってしまいます。
蓄積疲労の状態になると、休養や睡眠を取ったり、栄養を補給したりしても、日々の疲労が解消できず、簡単に回復することが困難になってきます。さらに、この状態を放置したままにしておくと、症状が一段と進行して蓄積疲労の末期状態になり自律神経失調症やうつ病、さらには体の衰弱が一段と進んで過労死を招くことさえあるのです。

一般的に疲労は病気としての認識が薄く、安易に考えられがちですが、累積された疲労は着実に体を蝕んで健康に害を及ぼしていることを自覚することが何よりも大切であり、そして適切な対処をすることが非常に重要だといえましょう。
疲労の症状としては、体のだるさや肩こりなどの筋肉の痛み、目のかすみなどが広く知られていますが、この他にも不眠をはじめ、動悸、呼吸困難、耳鳴り、聴覚・臭覚等の異常、微熱など、幅広い症状が現われてきます。加えて、怒りっぽくなったり、勘違いやど忘れの増加など精神面にも影響を及ぼすこともあるのです。
体に疲労が蓄積されるにつれて、さまざまな症状が現われてきますが、その間に体が発するサインを安易に見過ごさないことが何より大切。疲労の症状から内臓の病気がわかることもあります。例えば、ひどく疲れやすい場合は、糖尿病の疑いがあります。

こうした疲れは、何も肉体的な疲労に限ったものではありません。
疲労には、疲れが徐々に体に蓄積され段階を追って状態が進行していく、体の疲労である「身体疲労(肉体疲労)」と、人間関係や環境など心理的ストレスによって心が疲れ、精神的苦痛のみならず、身体症状も現わす、心の疲労である「精神疲労」があります。
物理的な体の活動だけでなく、精神的な問題もまた、体に疲労を感じさせる原因になっています。
人間の脳は、職場などの人間関係によるストレスをはじめ、家庭内でのトラブルなど、精神的に緊張状態を強いられたりする精神状態を、疲れとして感じ取っているのです。

心の疲労は主に精神面に現われると考えがちのものですが、精神面の変化がなく、いきなり体の症状だけ現われるケースもあります。したがって、疲労について体の原因だけを探っていると、心の疲れを見逃すことにもなりかねません。
また体の疲労は、日々の疲労の蓄積によるもので、30代から40代になって起きるケースが多いのに対し、心の疲労は年齢に関係なく起こります。心の疲労の原因は、年齢に関係なく存在しています。
例えば、学校生活や受験などでストレスを感じる子供たちが精神疲労の状態に陥ることも少なくありません。
子供が疲れたといったり、だるそうにしている時には、心の疲労を疑ってみることも必要です。
疲労の症状が出ていたら、体と心の両面からその原因を探る姿勢が肝要といえましょう。

身体の疲労(肉体疲労)

徐々に体に蓄積され、症状が悪化していく

蓄積される肉体疲労
  1. 日々の疲労
日常の活動によって起こる疲れ。通常は栄養の補給や充分な睡眠などで、その日のうちに回復することができる。
  2. 蓄積(累積)疲労 初期
疲労が日毎に解消しきれず、体に少しずつたまり始めた状態。
  3. 蓄積(累積)疲労 中期
疲労の蓄積が増し、さまざまな身体症状が出てくる。一定レベルを超えると、一挙に悪化する。
  4. 蓄積(累積)疲労 末期
身体症状が悪化し、精神的ダメージも大きくなる。仮面うつ病に移行する可能性や死に至ることも。
  5. 仮面うつ病
身体症状の悪化が前面に現れ、うつ病が隠れてしまうため、精神状態の危機が見逃されやすい。
  6. 過労死
身体の衰弱が進み、死に至る。

心の疲労(精神疲労)

人間関係や社会環境などの心理的ストレス要因によって心が疲労し、精神的苦痛や身体症状などが現われる

ノイローゼ
身体的に何ら異常がないのに、精神的原因によって精神や身体にいろいろな症状が現れる状態。
心身症
心の疲労の悪化など、心の障害が身体的な症状や病変としてあらわれる症状。
執着気質によるうつ病
まじめで几帳面な人、完璧主義の人などは、心が疲労しやすく、起こりやすい。
対象喪失によるうつ病
配偶者の死や離婚、別離など、愛情や存在の対象を失くした後に起こる心の疲労。

Vol.14

情報提供:(株)家庭薬新聞社

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