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Vol.8

日本の伝統食 豆類・豆製品を見直そう

日本人は昔から豆類を常食としてきました。豆類には、良質のタンパク質をはじめ、ビタミンや食物繊維など、私たちの健康維持に欠かせない栄養素が豊富に含まれており、コレステロールの低下や免疫力向上、さらには生活習慣病の予防と、何ともありがたい働きをしてくれます。
そうしたことから今一度、大豆をはじめとする豆類や豆腐、納豆などの豆製品の良さを見直し、積極的に毎日の食事に取り入れたいもの。奈良時代にはすでに味噌や豆腐などの加工食品を食べていたとされるほど、日本の食生活の中で長い歴史を培ってきた豆類、そして豆製品。今回は、そんな日本の伝統食の素晴らしさにスポットを当ててみました。

大豆の栄養ほぼ丸ごと吸収

豆腐

豆腐

豆腐の消化吸収率は90%以上と、納豆を上回るほど高い

他の食品と組み合わせ 足りない栄養をカバー

大豆からできている豆腐は、良質のタンパク質を豊富に含んでおり、その量は豆腐1丁(300g)当たり、卵3個分、牛乳なら100g分に相当するといわれています。しかも、その消化吸収率は90%以上と、大豆や納豆を上回るほど消化吸収に優れています。

したがって、豆腐は大豆の持つ栄養価をほとんど丸ごとといってもいいくらいに吸収することができ、なおかつ胃腸の弱い人や、食欲のない時でも安心して食べることができる食品なのです。

ご存じのように豆腐には、柔らかめの絹ごし豆腐や、やや硬めの木綿豆腐などがあります。これは、製造工程の違いによるもので、栄養価の面でも同様に、製造工程の違いから、木綿の方はタンパク質やカルシウムなどの栄養素が多く含まれ、絹ごしの方はビタミンB1に富んでいます。

また、豆腐を凍らせることででき上がる高野豆腐には、タンパク質が80%以上も含まれ、カルシウムも他の豆腐に比べてかなり多め。さらに食物繊維も豊富なので、便秘の予防、改善に役立ちます。

加えて、豆腐を作った時に出るおからにも食物繊維やミネラルが含まれているので、普段から積極的に食べたいもの。

このほか豆腐には、カリウムやカルシウム、レシチンなども多く含まれており、まさに栄養価の高い食品といえます。

ところで、豆腐はいろいろな食品と組み合わせて食されることが多いですが、これは他の食品と組み合わせることで、豆腐に足りない栄養素をカバーしているといえます。

例えば冷奴。カツオ節やきざみネギなどを振りかけて食べる人は多いかと思いますが、カツオ節にはビタミンDが含まれていることから、豆腐に入っているカルシウムの吸収率は高まります。

またネギには、豆腐に足りないビタミンKが含まれており、これが胃腸を丈夫にしてくれるのです。

さらに、豆腐と豚肉との組み合わせでは、豆腐に含まれるレシチンと豚肉に豊富なビタミンB1とが合わさることによって、脳の働きをよくする力がアップするのです。

アミノ酸が代謝能力アップ

みそ

みそ

味噌は、乳酸菌も含んでいることから、大腸の働きを活発にしてくれる

カリウム含む“具”で味噌汁の塩分抑制

大豆を主な原料とする味噌は、全国各地でそれぞれ多種多様なものが作られています。

味噌は、大豆に麹と塩を混ぜ合わせ、発酵・熟成させたものですが、発酵の際に、主原料の大豆に含まれている良質のタンパク質がアミノ酸などに分解されるので、消化しやすくなっています。

そのアミノ酸には、代謝能力をアップさせて若々しさを保たせる働きがあります。しかも、肝臓の機能を高める作用もあるため、お酒をよく飲む人は、毎日欠かさず味噌汁を飲むようにするのがベター。ちなみに昔から「二日酔いの時は味噌汁を飲めばいい」とよくいわれますが、これはコリンという大豆に含まれる成分がレシチンをつくる材料となることにより、肝臓に送られたアルコールが脂肪となって蓄積されるのを防いでくれるからです。

加えて、味噌には乳酸菌も含まれています。そのため、大腸の働きを活発にして便秘や下痢を予防、改善してくれます。

さらに、コレステロールの低下やガンの予防などといった有効性も指摘されていることから、少なくとも1日1杯は味噌汁を飲みたいもの。

ただ、味噌汁というと、塩分の問題を気にしがち。確かに味噌自体に含まれる塩分の量は、味噌100g中、約11gと、他の食品に比べて多めといえるでしょう。ですが、味噌汁として使った際に茶碗1杯分に含まれる塩分の量は約1.7gにしか過ぎないのです。食パン2枚分に含まれる塩分は約1.2gといいますから、他の食品と比較してみても、味噌汁の塩分はさほど多くないことが分かります。

したがって、毎日1杯〜2杯程度の味噌汁を飲む分には、塩分の摂り過ぎを心配する必要はないのです。

しかし、それでも塩分のことが気にかかるようなら、味噌汁の中に入れる具を、じゃがいもやさつまいも、ほうれん草など、カリウムが多く含まれた食品にすると効果的。カリウムには、体内の余分なナトリウム(塩分)の排出を促す働きがあるので、塩分の摂取を少しでも抑えたいという場合には打ってつけと言えるでしょう。

ビタミンA、C含む未熟豆

枝豆

枝豆

枝豆には、肝臓でのアルコールの代謝をサポー卜する働きも

免疫機能強化など優れた威力を発揮

枝豆は、大豆がまだ成長の途中にある未熟豆の一種で、そら豆や、きぬさや、さやえんどうなども未熟豆の種類に該当します。

そのうち枝豆は、未熟とは名ばかりの、成熟した大豆にはない優れた威力を発揮するのです。

例えば、大豆と同様、タンパク質が豊富な一方で、大豆にはないビタミンA、Cを含んでいます。いずれのビタミンも免疫機能の維持・強化に働くことから、この2つのビタミンによる相乗効果で、かぜなどに対する抵抗力のアップが期待できます。

と同時に、これら2つのビタミンは抗酸化力も併せ持っており、大豆にも含まれているサポニンがその力を一層、高める役割を果たしているのです。

ただ、ビタミンCは熱に弱いという特徴があります。そのため、ゆでたり、電子レンジで加熱した際、ビタミンCが大幅に損失するのではないかと気になるところ。

しかし、枝豆のさやがガードの役目を果たしていることから、どちらの場合も損失は1割程度に止まるとされています。

また、ビールに枝豆とくれば、夏場における定番中の定番といった組み合わせですが、このように枝豆をおつまみにしてビールを飲む際、枝豆に含まれるタンパク質の中のメチオニン、アルギニン、グルタミンという3つのアミノ酸が有効な働きを見せてくれます。

まずメチオニンは、肝臓が担っているアルコールの代謝をサポートし、肝臓に対する負担を軽くしてくれるほか、アルギニンは血管を拡げ、血液の流れをスムーズにしてくれます。さらに、グルタミンは痛んだ胃腸の粘膜に直接、作用して再生を促進します。

このほか枝豆には、ビタミンB1やB2、食物繊維なども多く含まれていますが、中でもB1は糖質の代謝を促進する働きを持っています。したがって、ジュースやアイスクリーム、あるいはそうめんなど、ついつい糖質を多く摂り過ぎてしまいがちになる夏場の食生活を支える上で、枝豆は有効に役立ってくれる食品なのです。

Vol.8

情報提供:(株)家庭薬新聞社

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