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Vol.7

果物パワー

日本では古来からスイカやモモなど、主に夏場に穫れる果実を「水菓子」と呼んで来ました。果実の甘酸っぱい味と香りは、人々の心を豊かにして、暑さを和らげ、のどの渇きを癒してくれていたのです。

現在、日本で食することが可能な果物は、百五十種類以上もあるといわれていますが、日本人の果物消費量は諸外国と比べると、まだまだ低い水準です。果実には、われわれが日頃考えている以上に素晴らしい効用があるのです。

特に注目したいのは、果物の多くにビタミンCや食物繊維が豊富に含まれていることです。果物は生のまま食べられるので、手軽な上、ビタミンCを損なわずに摂ることができるのが何よりの特徴でもあります。

例えば、ビタミンCはかぜの予防や美肌、さらにガンの予防などにも有効とされ、一日の必要量は少なくとも健康を維持するために欠かすことのできない成分なのです。ビタミンCは何も果物だけに含まれているわけでなく、キャベツ、ほうれん草、ブロッコリーなどの野菜類にも豊富に含まれていますが、なぜ果物のビタミンCが注目されるのかといえば、その効果的な摂取に理由があるからです。

ビタミンCは、「熱に弱い」「水に溶ける」という欠点を持っています。ビタミンCを多く含む野菜は加熱を必要とするものが多く、加熱処理すれば50%以上のビタミンCが損失されてしまいます。さらに野菜には水洗いが不可欠。野菜を数分間、水につけただけでもビタミンCは流れ出してしまいます。つまり野菜からビタミンCを摂ろうとすると、相当量を食べないといけないのです。

これに対して、皮をむいてそのまま食べられる果物はビタミンCの損失が少なく、野菜より少量でビタミンCがたくさん摂取できるという利点があるのです。

一方、食物繊維には腸の活動を活発にして消化を助けるといった働きのほか、肥満や糖尿病の予防、コレステロールや血圧の低下、発ガン物質の排出といった重要な役割も発見されています。

果物の最大の効果はビタミンCによるさまざまな作用といわれていますが、それだけに止まらず、数多くの果物にはそれぞれ特有の働きを有しています。ここでは、日常、私たちが手軽に食することができる主な果物に含まれる栄養素やその働きをまとめてみました。

美肌効果抜群 かぜの予防にも

いちご

いちご

真っ赤な色と愛らしい形で親しまれている「いちご」は、果実の中で最も多くのビタミンCを含んでおり、大粒のいちご5つで1日の所要量を満たします。

ビタミンCは肌の新陳代謝を高めてくれるので、しみ、そばかす、吹き出物など、女性を悩ます肌のトラブル解消の強い味方です。また粘膜の抵抗力を促進してかぜを予防したり回復を早める作用があるほか、ストレスへの抵抗力を高めたり、歯槽膿漏などを予防したりします。

また「いちご」には、食物繊維や鉄分も含まれているので、胃腸が弱っている時やおなかが張って苦しい時、食欲不振の時にも有効です。

さらに食物繊維の一つであるペクチンも豊富に含まれています。このペクチンは、血中のコレステロール値を下げ、善玉コレステロールを増加させる働きがあるので、動脈硬化や心臓病、高血圧といった生活習慣病予防にもよいといわれます。

酸味にはメチルサリチル酸が含まれているので、頭痛や神経痛の痛み止めとしても有効とされています。

[含有量]

ビタミンC 62mg 食物繊維 1.4g

免疫力をアップ 発ガン抑制効果も

みかん

みかん

「みかん」の主成分は、免疫力をアップさせるビタミンC。加えて酸味成分のクエン酸を豊富に含み、ビタミンA、ビタミンB群、ビタミンE、カリウム、ペクチンなども含有しています。

体に水分を補給してほてりを冷ますほか、胃液の分泌をよくして食欲を増進させ、疲労を回復させたり、かぜを治したり、老化を防止するといったさまざまな働きがあります。また微熱、のどの渇きなどの症状にも有効です。

また「みかん」の袋には食物繊維のペクチンやへスペリジンといったビタミンPが含まれていますので、袋も残さず食べる方が、より効果的といえましょう。ペクチンはコレステロール値を下げて動脈硬化や高血圧症などを予防するほか、便秘にも効果があります。

近年の研究では、みかんのオレンジ色の色素の一種であるべータ・クリプトキサンチンに強い発ガン抑制効果があることが、明らかになっています。

[含有量]

ビタミンC 35mg 食物繊維 0.7g

栄養満点 疲労回復の果物

バナナ

バナナ

「バナナ」は、栄養満点で消化吸収の良い果物です。果物の中でも、最も多くの糖質を含んでおり、バナナ2本でごはん1杯分のエネルギーが摂取できるので、主食代わりにもなります。

糖質は完熟すると消化吸収しやすいブドウ糖に変わります。ブドウ糖は体内に入ると、すぐエネルギーに変わるので、スポーツをする前後に食べると、疲れにくいという効果をもたらします。

また「バナナ」には、ビタミンB1やビタミンB2、ビタミンC、カリウム、カルシウム、食物繊維なども含まれています。

中でも、豊富に含んでいるのがカリウム。カリウムは体内の余分な塩分を排泄して血圧を下げる作用のほか、利尿作用、水分の代謝を助ける働きなどを有しています。

体の水分補給のほか、解熱作用もあるので、便秘や熱でのどが渇く時などにも有効とされています。

ナトリウムや脂肪が少ないため、不整脈に悩む心臓病の人でも安心して食べられます。

[含有量]

ビタミンC 16mg 食物繊維 1.1g

※栄養素の含有量は「五訂食品成分表」より引用。可食部100g当たりの含有量

Vol.7

情報提供:(株)家庭薬新聞社

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