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Vol.3 ガンに匹敵する死因「血栓症」の引き金 「血液ドロドロ」に要注意!

日本人の3大死因と言えば、悪性新生物(ガン)、心疾患、脳血管疾患が挙げられますが、そのうち心疾患の約9割を占める心筋梗塞と、脳血管疾患で増加傾向にあるとされる脳梗塞は、血管内で血液の塊が生じることで血流が止まってしまう「血栓症」が引き起こすものであり、統計的にはガンに匹敵する死因とされています。この血栓症を誘発するのが、最近、話題となっている「血液ドロドロ」。食べ過ぎ・飲み過ぎ、運動不足、そしてストレスといった生活習慣の乱れから、血液の汚れや血流の滞りに活性酸素の弊害が加わって引き起こされるものですが、特にコレステロールや中性脂肪値が気になる中高年層が増加傾向にある中、場合によっては突然死を招きかねない恐ろしい疾病だけに充分な注意が必要。ただし、日常の生活態度に気をつければ、予防・改善できる病気でもありますので、その辺の対策をしっかり頭に入れて実践することが肝要です。

治療は心筋梗塞等の予防目的で食事療法、生活改善を根気よく

食品の選び方の目安
  高中性脂肪 高コレステロール 両方
摂取を特に
控える食品
和・洋菓子、ジュース、コーヒー、炭酸飲料、アルコール バター、ラード、ベーコン、うなぎ、いくら、レバー、卵 和・洋菓子、ジュース、コーヒー、炭酸飲料、アルコール、バター、ラード、ベーコン、うなぎ、いくら、レバー、卵
摂取をやや
控える食品
果物、砂糖、油脂(植物油)、イモ類、カボチャ、白飯、パン、めん 肉類  
普段どおり摂取
しても良い食品
魚介類、大豆・大豆製品、牛乳・乳製品、酢、醤油、味噌、香辛料
摂取を積極的に
する食品
淡色野菜、緑黄色野菜、海藻、きのこ、コンニャク

動脈硬化の元凶とされる高脂血症の治療は、あくまでその進行を抑え、心筋梗塞や脳梗塞など重篤な疾病の発症を予防することが目的となります。高脂血症と診断され、治療の必要が認められた時は毎月、もしくは2、3ヵ月に1回程度は定期検査の意味も込めて主治医の診察が必要となりますが、1度の治療で原因を取り除き、完治させる根本的な治療法はありません。ですから、コレステロール値や中性脂肪値を下げるために、(1)食物療法 (2)運動療法 (3)生活の改善 (4)薬物治療 ‐ の4種類を組み合わせながら、治療を根気よく続けていくことになります。そこで、特にポイントとなる食生活面での対策についてまとめてみました。

高脂血症といっても、コレステロール値だけが高い人、中性脂肪値だけが高い人、両方が高い人、HDL(善玉コレステロール)が低い人では、食事療法の内容と進め方はそれぞれに違いが出てきます。それぞれの場合の基本方針は、右表や下表のようなことが挙げられます。

●コレステロール値だけが高い人
  1. 1)食事で摂取するエネルギー量を適正値にする
  2. 2)脂肪を摂り過ぎない
  3. 3)食事で使用・摂取する油脂の種類に注意する
  4. 4)1日の総コレステロール量を制限する
  5. 5)食物繊維を多く摂る
  6. 6)緑黄色野菜を多く摂る
  7. 7)大豆や大豆製品を多く摂る
  8. 8)塩分を控える
●両方の値が高い人
  1. 1)食事で摂取するエネルギー量を適正値にする
  2. 2)脂肪を摂り過ぎない
  3. 3)食事で使用・摂取する油脂の種類に注意する
  4. 4)1日の総コレステロール量を制限する
  5. 5)食物繊維を多く摂る
  6. 6)アルコール摂取を控える
  7. 7)糖質類を控える
  8. 8)大豆や大豆製品を多く摂る
  9. 9)塩分を控える
●中性脂肪値だけが高い人
  1. 1)食事で摂取するエネルギー量を適正値にする
  2. 2)糖質類を控える
  3. 3)アルコール摂取を控える
  4. 4)食事で使用・摂取する油脂の種類に注意する
  5. 5)食物繊維を多く摂る
  6. 6)緑黄色野菜を多く取る
  7. 7)大豆や大豆製品を多く摂る
  8. 8)塩分を控える
●HDL(善玉コレステロール)が低い人
  1. 1)食事で摂取するエネルギー量を適正値にする
  2. 2)肥満を解消する
  3. 3)糖質類を控える
  4. 4)食事で使用・摂取する油脂の種類に注意する
  5. 5)喫煙を控える(禁煙・断煙)

食事で摂取するエネルギー量を適正値に

標準体重
身長(m)×身長(m)×22
1日に必要なエネルギー量
標準体重(kg)×標準体重1kg当たりに必要なエネルギー(kcal)

食事療法では、日常の食事で摂取するエネルギー量を適正値に抑え、肥満を解消することが1つめの目標に掲げられます。

肥満の解消に伴い、体脂肪が減少してくると、遊離脂肪酸の生成が減り、LDL(悪玉コレステロール)も同時に減ってきます。

こうして、肥満の解消に伴う体脂肪の減少により、総コレステロール値と中性脂肪値が低くなってきます。特に中性脂肪値の減少が目立ち、同時にHDL(善玉コレステロール)が増加してきます。

1日の食事で摂取するエネルギー量は性別、年齢、身長、体重、活動量などによって異なります。例えば、体重60kgの人なら、1日1500〜1800kcalの食事量が最適となります。これは、標準体重を維持できる量として適正なエネルギー量となります。

標準体重を示す指標はBMIと呼ばれ、標準体重を出すことにより、1日に必要なエネルギー量が決まってきます。また、標準体重1kg当たりに必要なエネルギーは、活動量の違いにより異なってきますが、デスクワークなどの軽作業では、通常25〜30kcalが目安となります。

1日に必要なエネルギー量、標準体重を出すための計算式は上のとおり。

脂肪の摂取を控える

食事療法では、脂肪(油脂)の摂取量を減らすことも1つの目標となります。脂肪を摂り過ぎると、高脂血症や動脈硬化を促進する原因になります。

脂肪はまた、肥満の元凶ともいえる物質なので、脂肪で摂取するエネルギーは1日に必要なエネルギー量の25%以下に抑える必要があります。油脂量でいえば、約50〜60gくらいです。

油を使用する料理について、いくつかポイントを挙げますと、揚げ物は衣を薄くし、油きりをしっかり行う必要があります。妙め物では、よく油なれした中華鍋やフライパン、フッ素樹脂加工などのフライパンを使用すると良いです。また強火で短時間で調理するのも1つの手です。

肉には確かに脂肪が多く含まれていますが、良質なタンパク質も含まれているので、1日量の目安として40〜60gは摂取したいものです。 この辺を踏まえて、低脂肪で高タンパクの部分を選ぶことが大切になります。モモ、ヒレ、赤身などが例に挙げられます。脂身や霜降り、鳥皮などは避けるようにしましょう。


情報提供:(株)家庭薬新聞社

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